偏好文庫-「好き」を解釈し続けるメディア-

いろんな“好き”を愛するための(ひとり)メディア、偏好文庫です

見知らぬひとびとがわちゃわちゃしている動画をミリしら状態で観ても果たして癒されるのか

■バンドマンがわちゃわちゃしている姿を観るのは楽しい

 

お久しぶりです。三度の飯よりロックインジャパン、今年既に月イチでライブに行けていて改めてその有難みに打ち震えております。どうも、ロックバンドのオタクです。

 

突然ですが僕はバンドマンがわちゃわちゃしているだけの動画を観るのが好きです。いや突然何言ってんだって感じですよねわかる。とりあえずこちらを観てみてください。ちらっとで良いので。

 


【KEYTALK TV】「お年玉缶バッジ」お絵かき会 - YouTube

 

 

MVとかではないです。イマドキ流行りの言い方で言うと、Vlogってやつでしょうか。とにかく、普段推しているバンドのメンバーが普通に過ごしている日常の様子、メンバー同士が仲睦まじげにしている様子を切り取った動画を観るのがとにかく好きなんです。

 

彼等の本分は音楽。いわば音楽は肉汁ジューシーなハンバーグで、こんなもんは付け合わせのにんじんグラッセにすぎないわけですが、だからこそ美味しく頂きたいものです。ハンバーグが美味しいからこそ、付け合わせのにんじんグラッセだって口に合うものがいい。この一億総YouTuber社会では意外とこういうサブコンテンツを提供してくれるバンドは多いんですよ。バンドマンってライブばっかりやってるイメージでしょう。

 


【KEYTALK TV】10周年記念総集編Part.1<2010-2012> - YouTube

 

こちらは先程のKEYTALKが定期的に公開している動画コンテンツ『KEYTALK TV』の総集編。インディーズバンドが華やかに羽ばたいていく様子が淡々と&面白おかしく切り取られていてエモエモのエモだ

 


2019/5/29 金ようビレッジ episode.5『俺とお前とお前と俺が討論』 - YouTube

 

昨年の緊急事態宣言下、ライブの機会を奪われた名古屋の大いなるライブバンド・ビレッジマンズストアが産み落とした徒花。リモートでのトークやゲーム大会という今のご時世らしいスタイルのもと貴重なメンバーの素の姿が垣間見られてよき

 


塩ちゃんねる 11月号 - YouTube

 

こちらも数年前に実施されていた、中堅ロックバンド・LACCO TOWERによる動画コンテンツ。彼等は個人事務所も運営しているのでDIY精神がすごい。こちらもバキバキのロックバンドなのでファン以外の人から見たらなかなか貴重

 

例を挙げるとしたらこんなところですね。

 

こうやって見ると楽曲のクオリティが高くて活動規模に関わらず熱烈なファンがついているバンドが多いイメージ。やはり彼等のサービス精神の豊かさが窺えるのが何よりも素晴らしくメンバーのマンパワーの強さも窺えるため鑑賞のし甲斐があr……

 

なんて

 

硬派な音楽ファンらしく御託を並べてみようともしましたが、

 

やっぱり

 

推し達がわちゃわちゃしている姿を観るのは楽しい

 

これに尽きます。

 

 

そもそも僕は子供の頃から喧嘩が嫌いです。仲良しそうなアイドルグループやバンドの名前で検索するとサジェストに「○○ 不仲」が出てくるreal、何よりもhellだなと思っています。バンドやアイドルの平和的でない脱退騒動などはたとえ知らんグループの話でも見ていて胸が痛むし、ひとがバンバン死ぬミステリやフィクションの残虐アクション以外でひとがいがみ合い喧嘩している姿を見たいだなんて誰も思わないはずです。(えっ、思いますか? そうですか、あなたそういうタイプのひとですか。ではここからは「心優しい一小市民はひとがいがみ合い喧嘩している姿を見たいだなんて思うはずがない」という前提でお話を進めていきますので、どうかブラウザバックをお願い致します。)

 

人類はもともと、平和を愛するように出来ているんです。特に今はひとに会うのも躊躇われるご時世ですし、誰もが人肌の優しさに飢えているのではないでしょうか。そんななかでひとびとがいがみ合う姿なんぞ観せられてしまったら、モニタへ右ストレートでは足りません。

 

見知らぬひとびとでもいがみ合っている姿を見ていたら胸が痛む。――その時、僕は悟りました。

 

もしかしたらこれは、逆説的にも解釈出来るのではないか?

つまり、見知らぬひとびとが仲睦まじげにしている姿を観せられても、たとえそのひとびとの事を一切知らない状態であったとしても心癒されるのではないだろうか?

もしかしたら僕は、上記で提示したバンドマンのわちゃわちゃ動画だって、「日頃から好きなバンドだから」という理由だけで癒されていたわけではないのではないのだろうか……!?

 

というわけで、

 

フォロワーに募集しました。

 

 

当方、フォロワーよりもフォローの方が多いタイプの底辺ライターなのであまり数は期待していなかったのですが、あにはからんやいつもお世話になっているフォロワーさん達が上質な映像を次々提供してくださり、最終的には計10本以上の動画が集まってしまい、普段はほぼMVと数本のASMR動画しか入っていないYouTubeの「後で見る」リストが随分と華やかになってしまいました。やはり持つべきものは趣味の近い、理解ある優しい友人達やフォロワーですね。

 


f:id:HenkoBooks:20210523215516j:image

 

というわけで、今回の趣旨を改めて説明させて頂きます。

 

【フォロワー推薦「見知らぬひとびとがわちゃわちゃしているミリしら動画」鑑賞の注意点&ルール】

・有名YouTuberの方の動画などが大量にありますが、先にお話した通り当方は普段YouTubeではほとんどミュージシャンのMVしか観ないためあまりその界隈は詳しくありません

・そのため、有名YouTuberの方の動画などもそのひとの人となりはよくは知りませんし、推薦して頂いた動画以外を観たりググッたりはしない=いわゆる“ミリしら”の状態で観ています(これは「見知らぬひとびと」のわちゃわちゃしている姿を観る、という状態をより強化するために行っています)

・よく知っている、いわゆる“推し”のバンドなどの動画も併せて薦めて頂いたのですが、“ミリしら”の掟を破る羽目になってしまいますので敢えて避けました。申し訳ない

・“ミリしら”、という事で勝手にその動画に出演している方同士の関係性などを妄想しまくっており、実際の関係とは全く異なるかもしれないのですが、いかんせん“ミリしら”なのでそこんとこは目を瞑って頂きたいです。いわゆる「エアプ」、「何でも許せるひと向け」という事で……。

 

というわけで、スタートです!

 

(※今回は尺の都合上4本に絞っておりますが、大量におすすめ頂いたので気が向いたらご紹介しきれなかったものもTwitterなどでぶつぶつするかもしれません。泣く泣く大幅に削りましたが、全部拝見しているので…!)

 

 

■フォロワー推薦「見知らぬひとびとがわちゃわちゃしているミリしら動画」4選

 


【ガチDIY】家具がなさすぎる家に「ソファ」を手作りでプレゼントしました - YouTube

 

まずはこちらから! どうやら彼等はロックバンドらしいですね。バンドマン(兼YouTuber)がただただ黙々と楽しげにソファを手作りするだけの動画。シュール。て言うかソファって手作り出来るんですね。器用かよ。

どうやらメンバーの自宅に置くためのソファを手作りするというのが趣旨みたいなんですが、なんだその企画、仲良しか??? ソファ作ってもらった彼はベビーフェイスで最年少っぽく見えます。なんだかんだいじられたりツッコんだりしつつも可愛がられてそう。一瞬ボーカルかな? と思ったのですがこりゃベーシストですね。どうやらラウドロックバンドらしいし。逆にこの雰囲気でデスヴォイスぶちかましててもグッときますが……。

彼の家を拠点に動画を撮ってるってのもなかなかイイですよね。売れない時期、深夜2時に家の近くのガストに呼び出されて、ライブのお客さんが全然増えないから背に腹はかえられぬとYouTubeを始める事をメンバーに相談されたら、ドリンクバーのメロンソーダ片手に「場所どうすんの? みんなのとこお隣さんうるさいんじゃない? いーよウチ使いなよ、角部屋だし。楽しそうだし良いんじゃない?」って微笑みそうなタイプですね。意外と料理とかも上手かったりして。

一番ご飯の食べっぷりが良さそうな左端のホンワカした彼が一番有能なのもイイですね。癒し系って意外と常識人なんですよ。浅学ながらまだ曲は拝聴出来てないんですけど、癒し系の彼はドラマーっぽいですね。

仕切り役の彼はギタボっぽい。希少性の高いオトン系しっかり者キャラのギタボで、自分のポジションをよくわかってらっしゃいますね。引きも強い。手作りソファの外カバーなんてオチにもってこいやんけ。それにしてもあの質感の金サテン、なんだかんだ見慣れるとお洒落。

中綿係の彼は合理主義者のギタリストって感じがします。結果的に普通に使い勝手の良さそうなソファになってるのが一番面白いですね。あれだけ派手ならアー写も撮れるね!

 

 


もしイケボしか喋れない世界のYouTuberだったら【水溜りボンド&スカイピース】 - YouTube

 

一生懸命イケボで喋ろうとする人気YouTuberの皆さんが楽しそうな動画。こちらは水溜りボンドのオタクの友人に教えてもらった動画なので、水ボンさんだけは何となく存じ上げております(「ミリ」で言うなら2ミリ分ぐらいの前情報)。実際のところはわからないのですが、水ボンさんが一番歳下感ありますね。ちょっと控えめというか、慎ましいのが可愛い。皆さんイイ声で、「洋画研究会のアフレコ練習試合」って感じ。

おるたなの茶髪の彼が洋画研究会の部長。R-1ぐらんぷり出場経験があるがいいところで落ちてしまい大変落ちこんだ経験があるが、その時に励ましてくれた事をきっかけに相方さんと組んだという感じがします。なんだそのストーリー。

スカイピースはやっぱりアイドルオーラがあってイイですね! キラキラしてる。元サッカー部で休日に趣味の映画鑑賞をしていたところ映画館で洋画研究会の部長とたまたま遭遇して意気投合、ノリと勢いで転部しちゃった感じある。ちなみに水ボンさんは放送部と掛け持ちで部長がトミーさんの美声に惚れ込んでスカウトしに行くもカンタくんもついてきちゃった、でもカンタくんは邦画オタク、みたいな。

トミーさんは映画やアニメへの造詣が深いのかな? 先輩方(仮)のノリの良さについていけている感じがするんですが、カンタくんはイケボをあんまり理解出来てなさそうなのがチャーミングですね。愛嬌で最後まで乗り切ってる感じがする。ちょいちょいこっち見るの可愛い

 

 


爆笑と惨劇の『 最終兵器俺達 2021年 』 - YouTube

 

キヨさんだけ知ってる! 以前友人に「とある推しに似ている」と教えてもらったんですが、まじで声のトーンもちょっと似てるな……。

見た目からして個性爆発ヤべー奴軍団という感じでああ~YouTuberさんだ~!!! という気分なのですが(褒めてる)(伝われ)実は仕切り役のサングラスの彼が一番まじでヤべー奴の可能性すらありますね。やばい人たちの中にいる常識ありそうなひとってだいたい一番やばいじゃないですか。やばくあってほしい寧ろ。

で、問題の(?)キヨさんなんですけど。見た目に反してちょっとSっぽいところがイイですね。なんだかんだ一番モテそうなのはグラサンの彼なんですけど、好きな子とイイ感じになっても「キヨくんとお友達になりたいの♡」とか言われたらキヨさんに譲っちゃいそう。そういう、メンバーさえも絆しちゃいそうなチャーミングさがありますね、キヨさんには。

茶髪マッシュの彼はぽわぽわしてるけど意外と一番冷静。後ろのぬいぐるみとかは全部金髪の彼が買ってきそう。最初に紹介した夕闇さんのドラマー(仮)さんに近いものを感じます。料理企画なんかの時に買い出しとか付き合ってくれて、さりげなくレジ横のお菓子とかカゴに入れそう。でも荷物は持ってくれる。何だこのイメージ。

 

 


【ご報告】未来に向かって、別に泣いてないんだぜ - YouTube

 

しっかり者の元気なギャル、フェミニンな美少年、ハキハキしたリアル男の娘という謎ラインナップのトリオ。何そのTwitterでバズる漫画みたいなメインキャラクター。YouTube奥深いね、おじさんびっくりしちゃった。

最早“三姉妹”でもなんでもないのだけれど、しかも3人の歩んできた人生を僕は当然なんにも知らないわけだけれど、ラストにいくにつれてなんだかもう……段々泣けてくるんですよね……。

この胸を締め付ける感情は、はて親心かしらん? 最早高校を卒業してそれぞれの道を歩み始める三姉妹からの、親御さんへのビデオレターなんですよ。それにしてもこんなビデオレターを世界中に配信するって、結構な勇気なんじゃないかとすら思います。何故なら、こんなにもきらめきと瑞々しさに満ちた三姉妹の人生のターニングポイントが、世界中にばら撒かれる事になってしまうんですよ? こんなん全世界におとんやおかんやジジババが大量生産されてしまうじゃないですか……。

永遠だなんて重たい言葉、出来れば全世界のおとんおかんジジババ達に向かって言わないでほしい。「だって冷めてしまっちゃえば 其れすら嘘になるじゃない」と椎名林檎も歌っています。でも、でも……親心としては永遠に仲良くしていてほしいなと思ってしまいます。泣きすぎて最後笑いが止まらなくなってしまう3人の姿は、正直血の繋がった三姉妹よりも三姉妹だったように僕の目には見えました。エモ!!!

 

 

■実験結果:見知らぬひとびとがわちゃわちゃしている動画をミリしら状態で観たら、癒されるし新たな哲学も発見する

 

僕はこれらの動画を、風呂上がりのさっぱりした、ちょっと肩から気が抜けて脳味噌がふやけたような時間帯に観ていたのですが、結論から言って充分癒されました。狙い通り。いや、狙い以上に妄想が暴走していた気はする。自覚はある。

 

結論:見知らぬひとびとが仲睦まじげにしている姿を観続けると、たとえそのひとびとの事を一切知らなくてもちゃんと癒される

 

ところで皆さんから提供して頂いた動画を粗方観てみて思ったのですが、これらの動画と、先にご紹介させて頂いた推しバンドのわちゃわちゃしている動画に共通点があるような気がして。

 

それは、

動画に登場するひとびとが基本的に「名前のない関係性」であるという点です。

 

正確には「名前が多すぎて、最早ないに等しい」関係性かもしれませんね。グループ(バンド)メンバー、古い友達、ビジネスパートナー……色々な関係性を兼ねていて、最早彼等オリジナルの関係性なんじゃないかと思ったんです。

 

実は、今回敢えて“ミリしら”で動画を観る事にしたのは、それをより強く感じるためだったりもします。彼等の真の関係性を知らない事によって先入観を消し、最初にカテゴライズ/ラベリングせずに彼等のありのままを受け止め、関係性を勝手に妄想するためです。

 

妄想というものには、そもそも自分の中にある感情がどうしても投影されてしまうものです。たとえ僕のような陰キャでオタクでも、きっと人生の中で感じた事があるはずです。子供の頃友達と駆け回った線路沿いの夕陽や、才能ある絵描きのフォロワーへの憧れと嫉妬……名前の付けられない関係性や経験から生まれる、カテゴライズ出来ない感情。

僕達は、名前のない関係性や名前のない感情にこそ惹かれ、自己投影するのかもしれません。

 

人間はかねてより、色々なものに名前をつけてカテゴライズしてきました。男女が少し仲良くしてたらやれ「恋愛、結婚」、男男でも少し仲良くしてたらそら「BL」。愛し合うふたりの間にある感情はそんな売れないハーレクインや昔の月9、帯にさんずいのついた漢字が溢れまくってるBL小説みたいなカテゴライズ/ラベリング可能な単純明快な想いじゃなくって、もっと微妙なグラデーションを描いた名状し難い関係性なのかもしれないと言うのに。

 

わかりやすく名前のつけられた関係性や感情が何度も再生産されるこの世界で、名前のない関係性を妄想出来る豊かな心は失いたくないものだなあと思った実験でした。

 

 

 

 

■補足情報

 

あ!

忘れてました!

 

まだ残ってたんですよ、とびきり「オリジナル」でファンキーな「名前のない関係性」のひとびとにわちゃわちゃが!!!

 

じゃーん!!!

 

ロックバンド・HAUSNAILS活動報告 - Togetter

硫酸ピッチ!β〜ギターボーカル源壱将バンド生活記録〜|Henko RECORDS|note

 

女体化する宇宙人のベースボーカルと陰陽師のギタリストと魔法少女(♂)に変身出来るドラマーとクソショボ超能力者のギターボーカルの4人組バンドが繰り広げるドタバタ青春群像劇、『硫酸ピッチ』シリーズ~!!!!!!!!!(※小説です)

 

なんかクソ長番宣みたいになってしまい申し訳ございませんが、店主イガラシ、「架空のバンドマンが所属する架空の音楽レーベル」偏光レコードの代表代理も務めております。

こちらでは架空のロックバンドのギターボーカルがバンドメンバーとの間で生じた日常の中の事件を『硫酸ピッチ』と冠したシリーズとして時たま綴っており、「名前のない関係性」を感じられるような内容になっているかなと思っております。

 

いや、正直これだけじゃ何を言っているのかわからねえと思うが、

 

「女体化する宇宙人のベースボーカルと陰陽師のギタリストと魔法少女(♂)に変身出来るドラマーとクソショボ超能力者のギターボーカルの4人組バンド」

 

この字面に少しでもオモロを感じ、気になって頂けましたら是非ともご一読を……! 多分近々続きも書きます!多分!!!

 

まじで前置きの長いクソ長番宣だな!!!テレビ〇京の青汁のコマーシャルかよ!!!!!!

 

 

 

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