僕がソシャゲにハマれない3つの理由―誰か僕にソシャゲの楽しみ方を教えてくれ
■刀剣乱舞を3日でやめた僕の苦悩を聞いてくれ
初めまして。三度の飯よりディスクユニオン、今年こそは死ぬほどライブハウスでライブが観たい。どうも、ロックバンドのオタクです。
(こちらはもう数年推し続けているKEYTALKというロックバンドのゆるキャラです。僕の相棒)
僕はバンドのオタクなので思考回路の9割のリソースをバンドマンにハックされておりますし、課金する対象としてはバンドのCDやライブチケット、ライブグッズなどが大半なのですが、生まれ持ってのオタク気質が故か学生時代からのともだちにもオタク気質のヤツが多く、その流れであらゆる世界のオタクと触れ合う機会が多いです。生粋のジャンプっ子から鬼の同人女、Dのつく夢の国が好きすぎて夢の国内に就職したツワモノもいればJのつくイケメン☆パラダイスと将棋沼を反復横跳びするオタクもいます。
リベラルなタイプのオタクのフラットさ、悪く言えば節操のなさってのは凄まじいものがあり、日々TwitterのTLに流れてくる各オタク達のツイートやRTを眺めているだけで、飢えた獣のような感性が他人の推し情報を面白い程に受動喫煙していきます。ロックバンドのオタクたる僕もここ数年で推し刀剣が出来ましたし、同人誌のようなものを遂に自分で発行するに至りましたし、何故かインドの叙事詩にちょっとだけ詳しくなりました。
中でも推し刀剣が出来るに至ったきっかけをくれたのはもう20年以上の付き合いになる幼馴染みの女友達。彼女があんまり楽しそうなので思わず喜び勇んで某刀剣のゲームをDLした今から3年程前、僕は初日に近侍にむっちゃんを選び本丸で二言三言言葉を交わしたのち……気がつけば、3日と立たずにアプリをアンインストールしていたのでした。
何故なら――――
僕にはソシャゲの楽しみ方がわからなかったから。
いやもうね、どこからいじればいいのかわからんのよ。どんなにあのちいさくて可愛いキツネちゃんが色々と解説してくれても、何をどうすれば彼等と絆を深められるのか、何をどうすれば彼等を鍛えてやれるのか、そもそも何をどうすればどんな敵と戦えるのかすらもよくわからない。ただただ何もない和室でイケメン刀をつんつんつつき回し、リアクションを楽しみ、キャラ造形の美しさに惚れ惚れし、そして、
飽きました。
それはもうあっさりと、面白い程に、
飽きました。
しかもその後、アプリをアンインストールしたのちに元来の好奇心旺盛さと歴史好きな性癖から彼等のもととなった刀の歴史についてほんのりと調べ始めた結果、加州清光の虜になり刀剣カフェにレプリカの展示を見に行くまでになりました。陸奥守じゃねえのかよ。
しかしまあ、である。
オタクくん達のかぐわしい紫煙によって出会った無数の推し達、そのホームとも言えるゲームの世界を知ってあげられない。彼等が最ものびのびと躍動するダンスフロアを共に楽しんであげられないなんて、めちゃくちゃ薄情なんじゃないか!?
そんなん、ライブハウスをパリピの行くとこだと思い込んでるタイプのサブカル野郎と一緒じゃないか???
(夜な夜な家でバンT姿でライブを観るくせにライブハウスには行かない男のイラスト)
お願いだ。
誰か僕に、ソシャゲの楽しみ方を教えてくれ!!!!!!!!!
と言うわけで、まずは敵を知る事から。そう、真の敵は己の中にあり。あの時何故僕はソシャゲを楽しめなかったのか、その理由をイチから考えてみるところから始めてみます。僕と同じ悩みを抱えるオタクもきっと少なくなかろうと思うので、そんなアナタも一緒に己の中の深淵を覗いてみるきっかけにでもしてもらえたらなと思います。
■理由1:用語やルールがようわからんやんけ
そもそも僕はゲーム経験が元々あまりない。最後にまともにコントローラーを握ったのはポケモン金銀とかかと思います。うわあ年代がバレるな
全く言い訳とかではないのだけれど、だからそもそもの入口の敷居が高いのかもしれないなと思います。だって「リセマラ」をえっちな言葉だと思ってたもんね。
(「リセマラ」のイメージ図)
物事の理解には共通言語の存在が必ず必要で、その習得から始めないといけないのは最早駅前留学の域。まず最初に僕はパスポート取るところから始めないといけないのかもしれません。
しかし実は僕にとって、その「パスポート」を取る段階が最もハードルが高い。何故なら、いわゆる“用語”的なものを覚えるのが極端に苦手だからです。
今更自慢にもなりませんが学生時代、僕は文系のなかなかの優等生で、国語科目では全国模試で都内3位に入選し続けたりといった事も珍しくなかったのですが、歴史的な出来事の起こった年号なんかを覚えるのが何よりも苦手でした。
歴史自体は未だにかなり好きだし、総合すればいつも成績は上位だったのですが、一見すると特に意味を見いだせない4桁の数字を覚えるのがどうしても難しかったのです。
歴史が得意だったのは、そこに物語があるから。出来事の生じた順序や合理的な理由、そこに登場する人物の心情を想像したりしながら順を追って覚えていけばなんでも覚えられます。ガッコのセンセイが「丸暗記じゃなくて理解を深める事が学習の始まりです」なんて知ったような口を利くと思わず盗んだバイクで走り出したくもなってしまいますが、あれは決して間違ってはいないんですよね。
寧ろ僕は丸暗記出来るひとが羨ましい。言葉や数字の字面を覚えるのが苦手なので、あまり“用語”的なやつを用いて喋られるとそれだけで萎えてしまいます。逆に各ゲーム内のストーリーに関係する“用語”(「審神者」だとか、「歴史修正主義者」だとか、「聖杯戦争」だとか)はすぐに理解が出来るので、あんまり「リセマラ」とか「石集める」とか「セーブ」とか言わないでもっと平易な言い回しを選んでほしいです。そんなえっちな言葉お天道様の下でよく堂々と言えるなと思うし、石拾うなら河原にでも行きましょう。あと池袋のセーブは東口にあります。
(池袋の東口にあるセーブのイメージイラスト)
■理由2:課金、怖いやんけ
実はこれが最大の原因な気がするのだけれど、課金の必要が……恐怖なんですよね……。
特にガチャ課金。とある友人がとあるソシャゲで推しを出すためだけに万単位以上費やし、せっかくのボーナスを犠牲にした挙句何故かツイートをバズらせるという謎のオチをつけながら推しを引き当てたという逸話を聞いて以来、あまりの格の違いに完全に諦めの境地に達しました。僕には無理。
そもそもがそんなに金がないんですよ。こっちにもこっちの“世界”があるので。ライブ1回行くのにチケット代2000~5000円、ガチャに2万費やしたとしたらその金で少なくともライブに4回は行けます。
ガチャは推しを一度出すための課金、いわばギャンブルですが、ライブには一度数千円出せばあとは自分のスケジュール調整力次第。まず確実に行けます。確実に目の前に存在する推しをこの目で観られる、課金としては抜群のコスパだとは思いませんか。
しかし、当方も立派なオタク気質。多くのオタクがガチャを回したくなる気持ちもわかります。昨年、名古屋を拠点に活動する推しバンド、ビレッジマンズストアが配信ライブのチケットに特典としてオフショット画像を貰えるガチャを付属させていたのですが、
(ビレッジマンズストア。きっとオタクの好きな音楽なので知らない方は是非聴いてみてほしい。因みにボーカルの造形が二次元)
チケットを1枚買うと1回500円のガチャを何回でも引けるようになっていて、気づいたら1万円は飛ばしてましたね。推しを出したいだけじゃなくて、メンバー全員のレアショットを揃えたくて。お陰様で最高のやつを幾つもゲット出来、そのうちの1枚は拡大印刷して部屋の壁に貼っております。
この経験から考えるに、欲しかった推しやアイテムを出せた時の喜びはきっとライブに負けないものなのでしょう。それに、一度頑張って推しを出せたなら、半永久的にそばにいてくれるのです。たとえ液晶を隔てた向こうであろうと、それは幸せでしかない。
しかし。
ライブだって、一度課金して参戦してしまえば少なくともその後数週間は推しがそばにいてくれるんです。
心臓(ここ)に。
そう。心臓(ここ)に、推しがいてくれる。しかも数千円出すたびにガチャで推し出した時の喜びに準ずる喜びを、何度も味わえるのですよ。素晴らしいとは思いませんか?
わかりやすく図解すると以下のような感じですね。
(別にわかりやすくはない。図解が下手くそというよりは、普通に字が下手である。)
幸せを分散させるか、はたまた恒久的な幸せを緩やかに感じ続けるかの違いでしかありませんが、僕にはたまたま前者がフィットしてしまったみたいです。
■理由3:「プレイヤー-キャラクター」の関係性が「主-従」ばっかりやんけ
これが一番根深い理由かもしれない。プレイヤーとキャラクターの間に構築される、“関係性”の問題です。
刀も審神者と男士の間には確実に位の差があるし、アイドルものの場合はあくまでもプレイヤーはアイドルに「プロデューサーさんッ」と呼ばれ続けるイメージがあります。あれだけあらゆるジェンダー、造形、生きた時代を持つバラエティ豊かな英霊を備えたFGOでさえ、あからさまにプレイヤーとキャラクターが「マスター」と「サーヴァント」という呼称で呼ばれます。「サーヴァント」は、直訳すると「召使い」。位の違いは明白です。
勿論、僕のこの捉え方が偏見なのは重々承知の上。周囲の信頼出来るオタク達が片っ端から虜にされている様を見ている限り、作品によって、またはプレイするひとそれぞれによって、プレイヤーとキャラクターの間にはもっと幅広く、バリエーション様々で、緩やかな色とりどりの関係性があるのでしょう。本丸ごとに、事務所ごとに、カルデアごとに、それぞれ違った「僕/私」とキャラクター達との関係性があるはずです。
僕が実際にゲームを齧ってみて、推し達との適切な距離感を見いだせなかったという、ただそれだけの話です。僕は主様やマスターになって彼等を従えたいとは思えなかったし、美男美女を両手に侍らせたい欲もない。美しい推しをトロフィーのように傍らに置いておくのではなく、彼等と対等な関係を築いてみたいし、せいぜい彼等が身を置く輪の中の一員として、共に戦いたいと思ってしまうのです。誰かを使役する側に立つのなんて真っ平御免。もしもソシャゲの類の中でも、プレイヤーとキャラクターの間に位の差のない作品がありましたら積極的に教えて頂きたいです。その場合、出来れば恋愛要素はない方が逆に萌えます。
■誰か僕にソシャゲの楽しみ方を教えてくれ
以上が、僕がソシャゲにどうしてもハマれなかった主な理由です。そして今回の記事を書いたのは、
とにかく僕を「ソシャゲ、やってみるか~!」と思わせてほしい!!!
という目的から。
以上の理由を踏まえると、具体的には
① 大半のソシャゲに通じるルールや用語を教えてくれ
② 課金との上手い付き合い方を教えてくれ
そしてこれが一番皆さんに聞きたいのだけれど、
③ ソシャゲを楽しむ皆さんのところの、それぞれの本丸やカルデアなどでの自分とキャラクター達との関係性を教えてくれ
といったポイントに則った皆さんのご意見を伺いたいと思います。ある程度集まったらまたここでご紹介したいと思いますので、何卒よろしく!
まあ本当にやるかどうかは僕の生活に残されたキャパなどによってくるかなとは思いますが、多分僕と同様の理由からソシャゲに手を出し切れていないひとも少なくないと思うし、僕がここで皆さんのご意見を紹介する事によって、皆さんのご意見が誰かの生活をより豊かにする可能性もあるわけですから、大変有意義ですよね。
投稿はマシュマロまでお願いします。はてブロのコメント欄は開けておくと荒れるの目に見えているので。それでは、
ご意見・ご感想、お待ちしております!!!
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